いよいよクライマックスの12レースの発売の時間も残り半分というところでターゲットが動きはじめました。今度は慣れている人間がいる為すでにマークシートを書き終えています。私と同業はターゲットの監視中に書き終えていました。今度も2つに分かれて並びました。私の列には初心者の2人が並びました。初心者の為一緒に買っています。隣はおっさんで気が付くことはないと思い押された振りをして2人同時にお知りを触りました。びっくりした顔をしましたが、誤るとまた前を向き続きを買っていました。残りの2人は混雑していたらしく私が買い終わり5分ほどして合流しました。時間ぎりぎりだったのでスタンドはいっぱいで立って見ることになりました。スタンドにあがる時、4人とも短めのスカートだった為、4人とものパンチラを拝ませていただきターゲットの後ろに付きました。先ほどの続きとばかり早速行動開始です。今度は隣も同業者で後ろは誰もいない状況です。先ほど様子を見ている為いきなり2人のスカートの中に手を入れ生パンゲットしました。声を上げましたが、ちょうどレースが始まり大歓声の為聞こえません。隣も同じような状況でした。2人の真ん中に顔を入れて脅し静かにさせました。後は短いレースの間に生万と生父を堪能させてもらいレースが終わると表彰式の会場にさっさと逃げました。表彰式の会場ではおとなしい子を見つけ表彰式中お知りを撫で回して楽しみました。その子はお持ち帰りさせていただきました。同業はどうなったかは知りません。
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先日は平和島競艇場と東京競馬場でも活動し大変おいしい思いをさせていただきました。まとめてご報告させていただきます。@東京競馬場 土曜日でしたが行きの電車からかなり混んでいました。カップルも多いのですれ違いざまに触ったりしていました。メインレースの時間が近ずくとそこそこ混んできました。最近は競馬場に一人で来ているギャル系の子も多いのでその子が馬券を買 うときに後ろについてソフトタッチをしました。抵抗もなかったためスタンドでレース観戦中もじっくり万個まで堪能させ ていただきました。(胸は小さかったので触りませんでした)すれ違いざまのソフトタッチを含めて30人くらい堪能しました。A平和島競艇場 最近はイケメンのレーサーが多く、漫画の影響もあり競艇場にも若い女の子が目立つようになってきました。特にこの日は競馬のG1に匹敵するSGレースの優勝戦の日だった為期待に股間と胸を膨らませて電車に乗り込みました。1時頃に駅に着きました。電車では混み方が中途半端だった為置換ができずにいました。駅について無料の送迎バスに乗ると若い子の3人組が乗っていました。会話している内容から競艇の初心者で選手の出待ち目的の様でした。目をつけておき、場内でも着かず離れずの位置にいました。しかし、私は舟券も買いたかったので困っていました。そこに同じバスに乗っていた同業が来てしまいさらに困りましたが相手も同業と解ったらしく協力することにしました。どちらかが離れるときはどちらかが監視するというような感じでした。2レース位はターゲットの動きを見ていました。その間にもすれ違いざまのソフトタッチなどで10人くらい堪能しました。そして10レースの発売中ターゲットが動きはじめました。舟券を買いにいきはじめたのです。協力していた同業者と一緒に後を追います。勝手がわからない上にかなり混んでいる場内の為マークシートの記入場所で時間がかかっています。かなり混んでいる上締め切り時間が迫っていた為券売機には行列ができています。3人は二つの券売機に分かれて買おうとしたようですがそこで締め切りに時間が来てしまい結局買えなかったようでした。あきらめてご飯を食べに行ってしまいました。追跡を同業に任せレースを見に行きました。ところが11レースが終わっても戻って来ませんでした。ターゲットが入った店に見に行くとまだご飯を食べてしゃっべっていました。相当混み合っていたようでした。よく見るとターゲット以外にも1人かわいい女の子が会話に参加していました。後で解ったことですがその子はある、選手の追っかけで舟券の買い方まで教えていました。仲良くなったらしく一緒に行動しています。ターゲットは4人になりました。
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出張でこちらに来てもう2週間位になります。仕事柄夏休みがとれず夏休みを兼ねている為長期滞在しております。職場が家から近いため普段はなかなか活動できません。連休になると少し遠出をして大阪で活動していますが、なかなか活動機会がなく大変ストレスが溜まっていました。こちらに来てからは毎日が楽しくて仕方がありません。首都圏のJRは乗り継ぎもよく大変活動しやすかったです。地下鉄やバスでも活動しやすく大変楽しませていただきました。JRでの活動はもちろんのこと東京タワーやパチンコ屋まで活動させていただきました。宿を歌舞伎町にしている関係で路上でもソフト置換をさせていただきました。
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ちょっと昔話。当時…。「仕事が忙しい」といえば聞こえがいいけど…慢性的な睡眠不足は、半同棲中の彼との情事のせいでした。やっと二十歳になった彼は疲れを知らず…明け方までそれは繰り返され…二十代とはいえ、年上の私にはやはり身体にこたえます。 どんなに貪るように眠ってもすぐに朝はやってくる。彼の家からの通勤日…私は電車の中でも、たいてい眠っていました。悲惨なラッシュの中、眠れる場所は全車両の中央付近…連結部分の壁。壁(ガラス)におでこを付け、手摺りの下段を握る。身長164pの私の胸部は、上段の手摺りに乗ってしまいます。 ある日のこと。電車の揺れでローヒール一つ分、右によろけた時。私の後ろから手摺りを握っていた手に、右胸が乗ってしまった。 実は三十分程前…、乳首マニアの彼に玄関でたったまま…お見送りの乳首舐めをされて来たばかりでした。そのせいか、いつも以上に乳首が敏感で…その毛深い手の甲に触れただけで…硬くなってしまった乳首。立ち位置を戻したものの、乳首はまだ硬い。私の大きめな胸はおじさんの手に微かに触れている。私は思い切って横乳をおじさんの手に、判るように押し付ける事にした。 彼に甘噛みされた余韻と、唾液が残ったままの乳首。身体中の血が少しずつ集まり異様に硬くなり始めてしまった。 ところが…おじさんは全く指を動かす気配がありません。それどころか必要以上に手摺りを握り締めているような…。ほとんどの男性は指を立て動かして来ますが、このおじさんは不思議…。意地悪な私は、おじさんを試すように胸を押し付けては離し…を数回。しかし、おじさんの手は頑なでした。つまらなくなった私は、押し付けを止め再び眠る事に。暫くすると異常な快感にビクッと背筋が伸びてしまいました。よく声が出なかったなと思う程の気持ち良さに襲われ…。薄く目をあけると、固く握られているおじさんの手と私の胸の間に…白く細い指先が差し込まれていました。乳首を2本の指で軽く挟み小さく円を描きだす白い指。これ以上ない程、硬く尖った乳首から広がる甘い快感…私はただただ身体が震えないように。声が漏れないように。下唇を噛み、いじられている右乳首に意識を集中しました。私はその指の主に判るよう顔を下げ乳首を見つめました。その白くて細い美しい指は…おじさんの手にわざと自分の指をぶつけながら乳首を摘み…コリンコリンと動かします。円をかいたりヤワヤワと揉んだり…柔らかな素材のブラと薄手のブラウスを押し上げ…私の乳首は完全に形が浮き出てしまいました。やがてその指は、おじさんの手を無視し…乳首を指の間に挟んだまま形が変わる程胸をグニュグニュ揉み始めます。一度手を離し、人差し指の腹と爪で乳首をピンピン…ピンピンと弾く。次に親指と中指で乳首を摘みコリコリ…コリコリといじる。そして摘み上げたまま人差し指の爪で弾き続けます。引っ張る…揉む…揉む…弾く…揉む…弾く…不定期なリズムで揉む…弾く…揉む…揉む……。毎晩執拗に乳首を攻め続けられている私でも声が出そうになる…この指は上手い…とにかく上手い…堪らない…。向こうの連結車輌からは快感に耐える私の顔が見えているでしょう。やがてゆっくり…ゆっくり乳首を揉み、ピンピンッと弾き上げ…その指は終点手前で降りて行きました。私は複雑な思いでこの秘密を共有したおじさんの手を見つめていました。終点のホームに電車が滑り込んでも、おじさんの手は固まったまま…。電車にゆるやかなブレーキがかかり、私は振り返ります。おじさんの顔をみると、人の良さそうな普通のサラリーマン。額にジットリ汗をかき左手は薄手のスラックスのポケットに…。私と目を合わさぬようにホームを見つめています。五十歳前後のおじさん。痴漢しないように理性ある紳士な姿?偉かったですね(笑)でも、股間部分に…はっきりと判る程…一部分が小さく色濃く変色。下着を通り越しスラックスにまで染みが出来るなんて…。扉が開き、人の流れに押されるがまま、何故か勝ったような気分で…クスッと笑ってしまいました。
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痴漢されていた母その時の母は、白いブラウスに茶色のスカートを穿いていたと思う。電車は3駅目から混み始めて、母と小学生の私は乗客に押され、車両の奥の方に押し込められてしまった。いつものように、車両の端に立たされたのである。 母と私は、座席の前の吊革部分には絶対に立たない。押されると背の低い私が危険だからというのが理由である。しかし、私には理解できない事があった。母は、車両の中央部の方が空いているのに、何故か箱の後部にばかり乗りたがるのである・・そこは行き止まりが壁になっていて、幼い私には押されると痛い事があるから好きではなかった。、それなのに、母が乗る位置はいつも決まって最後部の壁際でした・・母の下半身に男の手が触れたように見えた。私鉄の車内はいつものように混雑していて、大人には腰から下の部分は見えないけど、当時小学生だった私には、むしろ下の方がよく見えていた。母の隣には男の人が立っていて、母はその男性の正面に対して横向きだった。しばらくは触れたり離れたりしていた男の手は、やがて母の「お尻」の部分に押し当てられて、動かなくなった。母のお尻は普通より大きくて、どっしりしている。 やがて男の手は母の尻を撫で始め、母は嫌がる様子もなく、じっとしていた。私は上を向いて母の顔を見ようとしたけど、よく見えない。視線を下に戻すと、男の手は母のお尻をゆっくりと上下に撫でていました。38歳の母は通勤で私は通学。母と同じ電車に乗るようになってからは何度も見る状態になったのです。 当時の私には、なぜ男の人が母に触るのか理解出来ませんでしたけど、母に触る男の人を見るのはいつもの事でした。男の人の股間が母に押しつけられるのもいつもの事です。私は、母の顔が見たくて再び上を向きました。今度は上に隙間があって、母さんの顔がよく見えます。母さんは顔を赤らめて、すこし興奮した表情をしていました。いつもの・触られているときの母さんが見せる顔・・それは、言いようがないくらい優しそうな感じです。顔色が赤くなって、うっとりしているような表情だけど、なぜか目は細くなって、息が荒くなるのです。男の手が母の「尻の割れ目」を撫でたとき、母は尻の筋肉をぎゅっと締めるように力を入れました。それでも、男は尻の割れ目をなで続けます。 やがて、その手はスカートの中に入り、執拗になで続けます。母さんのスカートはフレアースカートで、パンストは穿いていません。母は両股を絞るような感じで、指の新入を防ごうとします・・しかし・・それが長続きしない事を私は知っていました・・男の指はスカートの中で蠢いていましたけど、私にはスカートの影でよく見えません。それでも、スカートの襞が揺れる様子で、中の様子は見当が付いています。やがて母は大きな溜息をして、同時に母の太股は開き加減になりました・・いつものように。私はスカートの中の様子が見たくて、スカートの端を持って少し上げてみました。母は気づきません・・もしかして母は、隣に居る男にスカートを上げられたと思ったかもしれないけど、母はじっとしていました。私の視点からは、母さんの下半身が丸見えになり、男の指は母のパンティー越しに下腹部を撫でていました。母の太股は、時々ギュッと力が入り、又の部分が収縮するような事を繰り返しています。上の方を見ると、母さんの胸が激しく上下していて、母さんは真っ赤な顔をして俯いています。目はきつく閉じられ、腰のあたりが揺れ始めました。溜息が何度も出て、溜息の間隔はどんどん短くなっていきます。男の人は、横向きの母に前後から触っています。右手は前の部分を揉むようにして、左手はお尻の割れ目を微妙にマッサージしています。母は腰を仰け反らせるようにして耐えていました。やがて、下着の前下部分にシミが出来て、そのシミはどんどん広がっていきます。当時小学生だった私には、それが母のおしっこに見えて、母さんはお漏らししたと思いました。母は心地よさそうな表情をして、すすり泣くような吐息を漏らしています。その時、電車がガクッと揺れて、母は向きをずらしました、そして、母の手は男の股間に当たりました。母は、その手を移動させずに、やがて母の指は男の股間の膨らみに張り付きました。男の手は、母の白いパンティーの脇の部分から入り込んでいて、その指は母の下着の中で小刻みに動いています。母は呻き続け、私にも聞こえる声で呻き続け・・身を捩るような動作を繰り返していました。母の腰はちっともじっとしてなくて、電車の揺れとは無関係に動き続けていたのです。母はほとんど毎日のように触られていて、そんな時に母の顔を見上げると心地よさそうにしていたので、母は触られるのが好きだったのだと思います。
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(ねえ、早くしてよ)「面倒臭いよな〜、行かなきゃマズイしな」何時もなら車で行く私の父母のお墓参りですが今年は免停中で電車で行くしか有りませんでした人混みが大嫌いで混み合う電車に乗るのなんて夫は数十年ぶりで前夜から渋っていて朝からモタモタと着替えもしないでいました(分かったから、じゃあアレ…しても良いから…ねッ)「ホンとか?、嘘じゃないよな?」仕方なく私は前々から一度はと言っていた電車内での痴漢を許しましたお盆のお墓参りですから普段着ですが車では無いので一応は新しく買ったワンピースを着て行く用意をしていました夫の気を紛らわせる為にとは言えこれは仕方なくブラは乳首の露出する小さなカップのモノを身に着けてパンティもレースで股布が割れた恥ずかしいモノにしました太腿までのストッキングを履いて支度を済ませると「おおい、バスに遅れちゃうぞ」夫はサッサと着替えて玄関先で待っていましたバスで駅まで出て朝8:44分の電車に乗る為ホームに昇ると(何処行くのよ、もう来るわよ)「分かってるよ、ちょっとだけ…」もうイライラし始めた夫はホームの端まで煙草を吸いに行きました電車が着いて夫を探しましたが見当たらないまま人波に押されて車両の真ん中辺りに乗り込みました何処にも掴まれないと思っていると不意に腰の辺りを抱きかかえるように支えられました私はその手を夫の手だと勘違いして疑わないまま身体を預けました電車が動き出して直ぐ、その手が痴丘の上を揉み撫で始めましたこんな事をシタかったの?と呆れながらも許しましたこの時、私は夫だと信じてご無沙汰でしたから少し昂奮もしていて前ボタンがひとつ外され手が滑り込んできたのも許し愉しんでいました恥ずかしいので少し俯いて周りを見ないようにしてその手が素肌を撫で滑り遊ぶのを嬉しく思ってもいました乗り換え駅までの約30分、このままでも悪くは無いと降りてきた手を受け入れるように少し脚を開きました指先が淫貝をなぞると蜜で滑るのを感じて意識はシッカリしているものの身体は反応しているのが分かりました指先は激しくなり核が尖り硬くなると捏ね擦るようになりました激し過ぎて私が軽くその手を制するように重ねると今度はグッと押し込んで蜜壷に滑り込んできました嫌だ、そんな事までスル?と思っていると指先が柔肉を掻き回して周りの人に音が聞こえて気付かれてしまうと思うほどでしたこのままだと昇ってしまうそう思ったその時、グイッと私の手首が掴まれ導かれると熱く硬く太いモノに当てられそれが何かは直ぐ分かり握り締め扱き始めると前ボタンがもうひとつ外されて胸も揉まれ乳首を捏ねられ転がされましたも、もう駄目、昇っちゃうそう思ったところで乗り換え駅に近くなり手が離れ握っていた私の手も解かれてボタンが閉じられました人混みに押されるようにして電車を降りて歩いていると「おい、何を赤い顔してんだ?、平気か?」夫が隣にいて白々しく言ってきたので笑って手を握りました「何だ?」(ううん、何でもないわよ)乗り換えのホームに着くと再び夫はホームの端へと行ってしまいました直ぐに電車がきましたが私はそのまま乗り込みました先ほどまでの電車ほどでは有りませんでしたがまだ混んでいる車内また後ろから腰の辺りを掴まれて私は同じように身体を預けました東川口までは30数分、直ぐに同じように触れてきてボタンが外され今度は少し腰を引かれて裾を捲くられるのが分かりました幾ら何でもと思いましたが私も昂奮していたので任せました蜜が溢れてヌルヌルなのを確かめるように撫で触れてきた後ヌルッと熱いそれが貫いてくるのが分かりましたそ、そんな、こんな事そう思いながらも余り深く突き刺さらないそれを深く欲しくて私は自分から双尻を押し付けて求めていました胸も鷲掴みに揉まれて前に倒れそうになりこちら向きに立っていた人にしがみ付きそうになって何とか踏ん張っていると前の人の手が私の胸に伸びてきましたえ?、何?、嫌よそう思っても逃れられずハッと気付くと幾つもの手の平が触れていて夫が数人先の向こうのドアにもたれ掛り立っているのが見えたのですえ?、な、なんで?、え?パニックになっていたその時、柔壷の中でそれがビクンッビクンッと一際力強く脈動すると弾け射くのが分かりました同時に太腿や下腹辺りに幾つもの熱い飛沫も感じました残りを搾り擦り付けるようにされ周りの数人が離れ去りましたその場で膝が崩れそうになるのを耐えて夫の側に行き座席横の縦パイプにしがみ付くようにして身体を支えました電車がホームに着くと私は小走りにトイレへと飛び込みベットリと粘り付くそれを何度も拭き取りましたウォッシュレットのビデ機能で洗い流し身体はスプレーを吹き平静を装って改札を出るところで数人の男達がニタニタと薄笑いで私を見ているのに気付いて夫の腕にしがみ付きました「ん?、どうした?」(ううん、何でも無い)夫には何も気付かれていないようでホッとしました
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夏の終わり、空の青が少し濃くなってくる。雲の白が少し冴えてくる。朝の陽射しはかなり斜めになってはいたが、それでもまだ猛暑だったこの夏を惜しむような鋭さを残し、駅前道路のアスファルトをゆっくりと焼き上げるように、その高さを増していった。 いつもと変わらない朝の始まり。広場にそびえる大きなシラカシの木からは、残り少ない夏を惜しむような油蝉の蝉時雨。その大木から降り注いでくる木洩れ日を、眩しげに見上げながら、薫はICカードの定期券をバックから出すと、郊外の駅の改札をくぐった。 エスカレーターを上がり、快速電車のホームに立つと、むっとした暑さが襲ってきた。昨夜の雨の名残で、明け方は涼しかったのに、それ故に澄み渡った空気は、太陽の熱エネルギーを余すことなく地上に伝えた。気温と湿度がぐんぐん上がり、防音のスレートパネルに囲まれた高架ホームは、たちまち温室のようになっていく。 薫の利用駅は都心から西へ電車で30分ほど、まだ都内を出てはいないが、閑静な住宅と、庶民的な駅前商店街を従えた街だった。短大を出て上京し、今の会社に就職するとき、住まい探しで訪れたこの街がなんとなく気に入り、以来29歳になる今年まで丸々8年、ずっとこの地を離れずに暮らしている。 仕事も、特別楽しいとは言わないまでもやり甲斐はあり、それなりに長く勤めるうちに、いつしか主任の立場を任されるようになって、薫の生活はすっかり安定していると言ってよかった。 最近は仕事が忙しく、なかなか遊びにもいけないが、住まいと職場のちょうど真ん中くらいの所に、大好きなクラブがある歓楽街があるのも気に入っている。そんなクラブ遊びをする中で知り合った、優しい彼氏とももう4年の付き合いで、最近はちょっと、将来のことも考えさせられる歳になってしまった。 電車の入線を告げるアナウンスがあった。ホームの薫は、頬に流れる汗を感じて、顔にハンカチを当てたところだった。この日は、ごくビジネスライクな紺のブラウスに、明るいグレーのパンツという、取り立ててどこが目立つというわけでもない服装。ただ、下着だけは少し煽情的なお洒落をして、黒にピンクの縁取りとリボンをあしらった、ガーターストッキングとの3点セットを、素っ気ない服装の下に隠していた。それと薫は、かつてコギャルの教祖と呼ばれ、ファミリーのダンサーと電撃結婚し、出産、離婚をした、憧れの芸能人を真似て、肩下までの明るい茶色に染めたストレートな髪に、少し派手目のバックやアクセサリー類を身に付けている。 身長160cm以上ある隙のないスタイルと、そのアクティブな雰囲気の嗜好から、薫は朝の通勤時間帯でも、痴漢行為に悩まされたりすることはほとんどなく、着古したスーツや安っぽい整髪料の匂いさえ我慢すれば、乗り換えなしで都心の駅へと辿り着くことができた。 屋根上の冷房機の轟音を響かせながら、オレンジ色の快速電車がホームに滑り込んでくる。今年から走り始めた新型のステンレスカーはまだ半分ほどで、今日は冷房の効きも悪く、車内も狭い旧い車両だった。列の中ほどに並んでいた薫は、流れに押し込まれるように車内へと入る。160センチ以上ある身長なので、難なくつり革を確保し、後は目的の都心駅まで、ひたすら「無」になるだけだった。薫はバックの中のi-podを探ると、例の彼女の歌を選曲し、いやホーンを耳に押し込んだ。この電車は快速電車とはいえ、本当に快速運転をするのはもう少し先からで、電車は各駅に停まりながら、更に通勤・通学客を飲み込んでいく。程なく車内はすし詰め状態となった。目を閉じて音楽に集中していた薫が、生々しい呼吸の匂いに気づいたのは、3駅ほど過ぎたあたりだった。人より少し匂いに敏感な薫には、それが普通の呼気でないことがわかった。肺の奥から、何かに喘ぐように、大きく吐き出される生々しい匂い。皆が息を詰めているような満員電車には、場違いな匂いだった。薫は辺りを見回してみる。横にいる平凡なサラリーマンと大学生風の男の隙間に、一人の女子高生が見えた。ずっと開かない側のドアにもたれるように、・・・いや、押し付けられるようにか・・・。身体を預け、俯き、首筋に汗を光らせて、肩で息をしていた。更にその横、サラリーマン越しに少し身体を伸ばして覗くと、くたびれたグレーのTシャツにカーゴパンツ、背の低い、フリーター風の若い男が、向かい合わせに女子高生に張り付いていた。 視線を落としていく。男の手は、前から、短い制服のスカートの中に入っていた。肩から下だけが、淫靡な意思を持って蠢いていた。そのたびにスカートが形を変え、女子高生が悶えるように太腿を捩るのが見えた。おそらく、薫からしか見えない角度だった。薫の視線は、そこから離れることができなくなった。女子高生は完全に俯き、周囲に悟られまいと、その息遣いを殺そうとしていたが、上下する肩、流れ落ち制服を貼りつかせる汗、時々電気が走ったようにビクリと来る震え、薫にはすべてが理解された。女子高生はドアに身体をぴったりと押し付け、その体熱は、この蒸し暑い車内でも、息を吐き出すたびに、ドアの窓に白い軌跡を残した。薫には女子高生が「ある意思」を持って、この行為に協力しているように思えた。薫以外の、周囲を直接囲む乗客から死角になるように、身体の向きをドア寄りに向け、通学鞄でガードし、男に腰を押し付けているように見えた。そして・・・。ここから快速運転が始まるというその駅から、薫の推理は正しかったことが証明されていく。男は女子高生の片手を取り、彼女自身に、捲り上げたスカートを掴ませた。今や女子高生の下半身は、自ら捲り上げたスカートで、その清純そうな乳白色のショーツまで、露わにされてしまっていた。男の手は、そのショーツの両端、腰骨の辺りのゴムに掛かり、ゆっくりと下ろしていく。背が低く、腕が長い男なのか、男が届くいっぱいまで下ろされたショーツは、もう膝のすぐ上まできて丸まってしまう。 それから・・・、 男の片手が草むらのあたりを弄びながら、女子高生の裂け目に進入していく。もう一方の手がちょうどクリトリスと思われるあたりを、リズミカルに刺激していく。女子高生は何度も崩れそうになるのを、必死でドアに身体を押し付けて支えている。その、若い発情した匂いも、薫の鼻腔は捕らえ始めた。それが合図だったかもしれない。薫は口が渇ききっていることに気づいた。薫の水分は、別の場所へと移動していた。薫の下半身で、場違いな水脈が動き始めていた。 次の停車駅は、歓楽街もある途中のターミナル駅だった。そこで大きく人の入れ替わりがあったが、奥のドアでは何の変化も起きなかった。さすがに恥ずかしいのか、スカートだけは手を離して下ろしたけれど、短いスカートの裾よりも下に、自分のショーツを丸めて引っ掛けたまま、女子高生は発車を待っていた。男の両手は、大胆にもスカートの中で動いたままだ。電車が発車する。男が再び女子高生の手を取る。もう一度、スカートを捲くらせ、自ら持たせるのかと思っていた薫の予想は裏切られた。 男のズボンのファスナーが開いている。そこに、女子高生の細く、白く、可憐な指先が吸い込まれていく。女子高生の指が、その中で動く。何かを探り、そして・・・握るように。 たちまち男のファスナーから、怒張したものが飛び出してきた。繊細な指に包まれて、あまりにも対照的な、赤黒く、血管を浮き立たせたそれは、更に危険な匂いを薫に運んできた。 男の手の動きが、女子高生のスカートの中で激しくなる。耐え切れない・・・とでもいうように、女子高生も男のそこを扱き続ける。次駅到着のアナウンスが流れるころ、男は電車の走行音に紛れてしまうほどの低い唸りを上げた。女子高生は、いつ用意していたのか、もう片方の手に持ったハンカチで、男を包む。 匂いで・・・薫には何が起きたかがわかった。 そのままハンカチで扱き抜くように、女子高生は手を引くと、初めて俯いていた顔を上げて、濡れきった瞳で男を見つめ返す。男は「わかった」というように、スカートの中の動きをスパートさせる。女子高生は・・・口に・・・ハンカチを・・・、ハンカチの「その部分」を咥え込むように口に押し当て、激しく膝を震わせた。 学校の多い次の停車駅で、その女子高生は降りていった。直前に男はショーツを戻してやり、自分のファスナーも閉めて彼女を解放した。 薫の近くに、「その匂い」を漂わせたままの男が残された。薫の下半身は決壊したまま・・・。他の誰も気付いてはいなかったが、薫は自分のそのいやらしい匂いが、足元から立ち上ってくるのをしっかり意識していた。男のほうを見る。なんでもない顔で、男は内堀の風景を眺めている。男の指先を見る。心なしか、白く、ふやけているような気がした。それよりも、確かに、若く、健康的な、しかし淫靡な「彼女」の匂いが、その指先に残って漂ってくるのを感じた。 男がふと、薫の視線に気付いたように、その指先に目をやり、そして自分の鼻先に持ってくると、クンクンと鼻を鳴らして匂いを嗅ぎ、舌でペロリと舐めた。それから・・・確かに薫のほうを見て、薄っすらと笑みを浮かべた・・・。 電車は終点の都心の駅に到着した。どっと人が吐き出され、薫はホームへと転がり出る。足が少しふらついていた。 あの男は・・・、 辺りを見回したが、人ごみに紛れ、見つけることはできなかった。 歩き始める薫。足を前に出すたびに、股間がヌルヌルとぬめりを伝えてくる。いつものOL、薫に戻るためには、まだ少し、儀式が必要だった。 エスカレーターでコンコースに下りると、薫はそのままトイレに駆け込んだ。幸い空いていた一つの個室に入り、ドアを閉めると、目を閉じて呼吸を整えようとした。立ったまま、少し脚を開き、下着をパンツと共に、ゆっくりと下ろしていく。クロッチの中央に、とろみを持った水溜りがあった。あの、独特の「ヒト」のにおいを発して、その水溜りは薫の気持ちを代弁している。薫は便座に腰を下ろすと、そちらも濡れているであろう、その水溜りが当っていた身体の部分に、ふき取るためのペーパーではなく、自分の指そのものを持っていった。 指先を見つめる・・・。先程の男の、ふやけて女子高生の匂いにまみれた指が、薫の脳裏にフラッシュバックする。男の指に姿を変えた薫の指が、なにかを相変わらず滴らせている「そこ」に・・・。 おそらく1分とかからなかったと思う。ほんの一瞬の自慰で、薫は上り詰めてしまった。ペーパーを使い、身体と下着を始末し、まだ溢れるであろう残滓を考えて、薄いライナーを付けてから、薫は身なりを整えた。個室を出て、洗面台の鏡を見ると、顔を火照らせ、目を潤ませた、いやらしい牝が映っていた。 振り切るように冷たい水で顔を洗い、簡単に化粧を直すと、薫はいつものOLに戻るように、勤めて冷静に自分をコントロールしながら、駅のトイレを後にした。 薫は気付かなかったが、柱の影でなにかを待つように佇んでいた、小柄な一人の若い男が、再び歩き始めた・・・。 外の暑さを嫌い、薫は駅のコンコースを抜け改札を出ると、そのまま迷路のような地下街に潜り、自分の会社に一番近い出口から地上に出た。 眩むような太陽、街路に連なる自動車や、建ち並ぶビルの室外機から吐き出される熱気、そして喧騒。救いを求めるように、50メートルほど先のオフィスビルに薫は駆け込んだ。ちょうど開いていたエレベーターに乗り、自分の会社のあるフロアーのボタンを押す。あまり得意でない、血が下がっていくような垂直の加速を受けながら、薫は身体の中に残っていたものが、パンティライナーに漏れていくのを感じていた。 「おはようございます。」何事もなかったように薫はオフィスに入る。更衣室でタイトな制服のスカートと、白の事務用ブラウスに着替え、濃い色の下着を隠すように、制服のベストを羽織る。ブラウスの白と制服の紺のコントラストが、少し派手目な薫の容姿をきりりと引き締めた。 「もう、、、平気。」 両手で頬を挟むように、パンパンと2回たたくと、薫はもう、いつもの薫に戻っていた。 一時間半ほどデスクワークに集中し、時計の針が11時近くなったころ、薫の内線電話が鳴った。出るとすぐ近くの窓際にいる直属の部長だった。 「ちょっと来てくれる?」 部長の席を振り返って見ると、受話器を持ったまま似合わない顔でウインクをし、こちらへ、と手招きをしていた。 「なんでしょうか?」「郵便局へ行って、こいつを内容証明郵便で出してきてもらえないかな?」 少し厚めのA4の茶封筒が手渡された。 「わかりました。区切りのいいところで行ってきます。」 席に戻った薫は15分ほどで、取り掛かっていた仕事にいったん区切りをつけると、茶封筒を手に、オフィスを後にした。 階下に降り、玄関を出ようとすると、出社したときより一層激しい熱気が薫に纏わりついてきた。薫は一旦取って返し、エレベーター横の化粧室で手早く髪をアップにすると、もう一度鏡の前で背筋を伸ばし、凛とした佇まいのまま、玄関の自動ドアをくぐり抜けた。呼吸するのが苦しいほどの熱気の中を、300メートルほど離れた郵便局に向かって歩き出すと、オフィスの空調で冷え切っていたはずの肌に、たちまち汗が噴出してくる。昼近く、東西に走る表通りには殆ど日陰がなくて、昔走っていた都電の敷石を再利用したという、淡色の御影石張りの歩道はまるでレフ板のように、容赦ない照り返しを浴びせてくる。たまらず薫は路地に折れた。オフィス街とはいえ、古い下町の街区を受け継ぐこの付近は、一歩入れば小さな町屋が並ぶだけでひと気のない、車が通るのもやっと、といった路地が残っていた。いつも銀行や郵便局に使いを頼まれる薫にとっては、歩き慣れた我が街と言っていい界隈。その路地の一本を薫は抜けていく。途中、不動産トラブルか何かで空き家になったのであろうか、シャッターを開け放ったまま、中に資材が雑然と積まれた倉庫の前に差し掛かる。 そのとき・・・、 薫は匂いを感じた。背後から急速に近づいてくるその匂いが何の匂いなのか、一瞬のうちに薫は記憶を再生し、理解した。理解したその瞬間には、もう後ろから口を塞がれた。牡の獣の匂いと、女子高校生の分泌物の残臭が、口をふさがれた男の手から、同時に薫に流れ込んでくる。胸に手を回され、きつく抱きかかえられるようにして、その倉庫へと引き摺り込まれていった。チャッ、という音と共に、薫の眼前で飛び出しナイフの刃が跳ねる。 「大人しくしろよ。」「大人しくしてれば、さっきの高校生みたいに、よくしてやるからな。」 記憶が再生され、男が誰なのかを理解した。 尾行された。待ち伏せされた。瞬間は激しく動揺した薫だが、薫は男の声が冷静なことに何故か安心を覚えた。この男は激情に流されて、見境がつかなくなっている訳ではない。電車の中での、女子高生の未熟な暴走につけ入るような、意地悪く、征服的な責めが回想される。ナイフは薫をフリーズさせるための小道具に過ぎず、この男は今まで妄想していたシナリオに沿って、これから薫を陵辱していくはずだった。生命に危機を与えるような、決定的な物理的ダメージを受けることはないだろう・・・。薫はそう感じた。しかし、そうであってもこの状況は、到底受忍されるべきものではなかったわけだが、眼前にナイフを突き付けられては、なす術もない薫だった。 倉庫は、奥に入ってしまうと外の光もあまり届かない、薄暗く埃っぽい、そしてこの上なく蒸し暑い場所だった。入り口から乱雑に積まれた資材のせいで、自分たちの姿も、よほど目を凝らせば見えるが、注意しなければ全く見過ごされてしまうようなその場所。その奥へ奥へと、薫は抱きかかえられたまま引き摺られていく。「いい子だ、、、声、出すんじゃないぞ。」 強い力で床に向かって押し倒される。土嚢袋なのか、砂が入っていると思われる、麻袋のようなものが散らばる床上に倒れると、砂煙のような埃が舞い上がって、紺の制服をたちまち汚した。 激情に我を失ってはいないとはいえ、男の扱いはもちろん優しいわけではない。凍るような視線の奥で、邪悪な欲望の炎が燃えているのがわかった。その炎の強さは、男の匂いでわかる。先ほどの電車の中、薫が捉えた微かな淫臭を、何倍にも増幅させたような匂いが、薫に覆い被さってきた。劣情の力に誘導されるように、男は薫のベストを掴み、一気にボタンを引きちぎる。次は、ブラウス・・・。男の力の前では何の役にも立たない、無防備で小さなボタンが弾け飛んでいくのが、薫の目には、スロー再生を見るように映っていた。 胸の谷間を強調するように深くえぐれたセンターに、男を誘うようにピンクのリボンが飾られた、3/4カップの黒いセクシーなブラが露わになる。「いやらしいの、着てるじゃないか・・・。」 抵抗が無駄なのはわかっていた。この後どうなっていくのかも、解らないほど子供ではなかった。しかし、、、どうしても知られたくないものがある。スカートの中、今朝の残滓、 自分の淫臭・・・。 引き裂かれた胸元に露わになったブラジャーを、男はホックも外さず思い切りずりあげる。乳房に阻まれ窮屈になっても、強引にずり上げる男の粗暴な指が、薫の白く柔らかな肌に、赤い軌跡を残した。 ふるふると解放された薫の乳房。拘束する下着を失って、谷間が左右に開くと、汗の匂いと「おんな」の混じった甘酸っぱい体臭が、立ち昇っていくのが自分でもわかった。 「い・・・いや・・・。」 薫は男の前で初めて声を発する。朝から発情していた痕跡。その匂いを知られるのが、物理的に肌を晒されるより恥ずかしいと感じたのだ。「いい匂いだ・・・。」 薫の最大の羞恥を知ってか知らずか、男の言葉はそこを攻めてきた。 「いやらしい匂いも・・・するな。」 確かめるように、慎重にその場の空気を探る男・・・。 「この、、、いやらしい匂いが・・・。」「もっと煮詰まって、濃くなっているところが、、、」「あるな。」知られた・・・。薫は激しく身を捩った。次の男の行動がわかったからだ。タイトな制服のスカートは、すでに半分ほど薫の下肢を晒してはいたが、男はそれを、さらに捲り上げようとする。薫が身を捩って抵抗するたび、埃が舞い上がり、服を一層汚し、汗まみれの肌には、粉を振ったように纏わり付いていく。一瞬明るい外の路地に人影がよぎる気配。薫の動きが止まる。 「そうそう、大人しくしないと・・・。」「こんな格好のまま、、、見つかっちゃうよ。」「脚をジタバタする度に、匂いが強まってくるぜ・・・。」薫の瞳が潤んでくる。悲しみでもなく、恐怖でさえもない、羞恥の炎に炙り尽くされる苦しみ・・・、そんな感覚だった。 空しい抵抗は薫を埃まみれにしただけで、たちまちスカートは腰骨のあたりまで捲られてしまった。薄暗い廃墟に輪郭を際立たせるように、鮮やかなピンクで縁取られた、黒のガーター&ストッキングとショーツ。「お前・・・いつもこんな格好してんのか?」小さな布地だけで守られた股間、そのわずかな防衛線を男は鷲掴みにすると、ガーターとストッキングは残したまま、力任せに引き裂いた。 男の力を示すような高い音でショーツは破られ、左右のリボンのところで千切れて、薫の身体から引き剥がされる。男の手の中に、ちょうど股間の部分の生地が握られたままでいる・・・。 それを鼻に押し当てて、わざと薫の潤んだ瞳を見つめたまま、男は大きく匂いを吸い込んだ。「何かで・・・濡らしたのかよ・・・。」 男がニヤリと笑う。手を開き小さな布地の裏側を確かめる。直接当たっていた部分には、パンティーライナーが拠れたまま張り付いていた。「その部分」一帯が、薄い黄ばみを帯びて湿っている。男は下着を指で摘むように鼻先に持っていくと、その一番匂いの濃いはずの部分で、クンクンと鼻を鳴らし、張りつく澱を舌で舐め取った・・・。 次の瞬間、 突然うなるような声を上げながら、男の顔が、薫の股間に突進してきた。鼻を鳴らし、薫の陰毛に押し付け、まるでフランスの豚がトリュフを探すように、猛々しく薫の匂いを嗅ぎ取っていく。軟体動物を思わせる男の舌が、朝、あの時間から滞留し、たっぷりと「おんな」を発酵させていた残滓を、残さず味わい尽くす。 カチャカチャと、ベルトのバックルを緩める音。強まる「あの」匂い。男の身体が上がってくる。薫の目の前に、独特の匂いと、怒張と、体温が突き出される。再び頬にナイフが当てられ、薫は自分の仕事を悟った。震える唇をゆっくりと開いていく。「それ」が口に到達するより早く、先端からあふれた透明な雫が、薫の口に落ちていく。唇にあてがわれる。不十分にしか開いていない口に捻じ込まれるように、先端が入り込んでいく。 薫の口の中では、奥まらせた舌の先端に、柔らかなゴム細工のような男の先端が当たってくる。入り口で捻じ込まれ、さらに残った包皮が反転した瞬間、激しく発酵した、残尿混じりの「おとこ」の匂いが、 口いっぱいに・・・。薫の意識が遠くなる。鼻腔の奥で、本能的な匂いが中枢を刺激する。本意とか、不本意とか、そんな問題ではなく、薫はそれにコントロールされるように舌を使い始める。 薫の脳裏に先程の通勤電車が再生される。女子高生・・・。男の射精をハンカチに受け取り、自ら口に運び込んで、男の指で果てた女子高生・・・。その、あまりにも無鉄砲な拙い性欲が、今、それを再生した薫の本能をも呼び起こしていく。 汗臭さと男臭さが極限まで濃縮された男の陰毛に、薫はその端正な鼻を埋めるほどに男根を受け入れる。鼻から吸い込んだ「そこ」の空気が、、、薫の何かを痺れさせ、日常やモラルが切り離された、観念的世界へ誘っていく。喉の奥深く暴れるそれが薫を酸欠気味にし、幻覚の世界に漂うような感覚を与えた。 (何かが欲しい・・・何かが欲しい・・・)薫は欲した。性的興味や、官能的感情から求めたのではなく、もっと本能的なものだった。「ヒト」というケモノの匂いと、その場の薄暗さや蒸し暑さが重なって、もっと根源的、原始的な渇望を、薫に喚起させたのだった。 舌を男根に巻きつかせるようにして、口腔内を負圧にして吸い上げ、扱き上げる。(何かちょうだい・・・何かちょうだい・・・)唾液を反射的に、大量に分泌し、薫は口の中に、滑らかなうねりを連続させる。(早く・・・ちょうだい・・・奥に・・・)予兆が来る。一段と圧を高める海綿体の張り。脈動が、身体の奥底から湧き上がってくるような気配。男が、薫の明るく染めた髪を掴む。アップにしていたピンが外れて、扇を広げるように弧を描く。男が、搾り出すような唸りを発して腰を突き出す。激しい痙攣と共に、最初のほとばしりが薫の喉の奥に・・・。 そのまま何度もの脈を打ちながら、男の放ったものが薫の喉に浴びせられていく。もの凄く細く、小さな何本もの棘が、チリチリと喉の粘膜全体を微かに刺していくような感触。フレッシュで、青臭く、しかし濃厚な風味が、薫の口の中を満たしていった。一度果てた男は、冷静さを取り戻していた。埃まみれで、胸と下半身を曝け出した薫を見下ろす。男が放った精は、全て薫の中に飲み込まれ、薫は酸素を求める魚のように、口を断続的に開きながら、肩で呼吸をしていた。 「美味しかったろ?」「わかってるよ・・・お前は・・・」「無理やり飲まされるのが、、、美味しい女なんだよ。」言い当てられて薫は身を縮める。そのとおりだった。どこが屈折しているのか、説明はできなかったが、恋人との情交でも、薫は頭を押さえつけられ、無理やりに喉の奥に、「飲め」と冷めた言葉を浴びながら放出されると、震えるような快楽に襲われてしまうのだった。 「それにしても・・・たまらない下着だな。」 乳房の上にずり上がったブラジャー、ガーターと黒いストッキングとの間の真っ白な領域。男の目が舐めていく。視線を受信した薫はそれを増幅し、震えに変換して身体に伝える。 男の、下ろしたままのカーゴパンツの上に、半端な硬度を保ったままのものが垂れ下がっている。それが再び・・・、少しずつ角度を上げていく。 「待ってろよ。もっと遠いところへ連れて行ってやる。」 薫の全身が発汗する。解けた髪が額に張り付く。近づいてくる匂い。 牡の匂い、汗の匂い、精液の匂い・・・。 思わず顔を背けると、何時の間に溜まっていたのか、薫の両目から涙が零れ落ち、埃まみれの頬に浮かぶ、一筋の白い跡となった。 抵抗を失った薫の両足が左右に分けられる。薫の股間、残されたガーターの描くアーチが、男を迎え入れる城門のように開いていく。覆いかぶさってくる、むせるような体臭。 入り口に、、、当った。 一気に、、、めり込んで来る。 朝から潤み続けたそこは、充血し、狭窄していたにもかかわらず、その猛々しい凶器を難なく飲み込んだ。 薫の激しい仰け反りに、再び埃が舞い上がる。覆い被さる男の汗が、薫の顔に降り注ぐ。もはや匂いは、二人混ざり合い、薄暗い倉庫の奥に、満ちてくる。 男は、その若さに任せて、猛々しい自身を、腰と一緒に激しく薫に打ちつける。薫の身体は、男に操られているかのように、ガクガクと前後し、こぼれたままの乳房が揺れている。激情をさらに高めるように、男は舌を出し、薫の口を犯す。さらにそれでは足りないとばかりに、薫の顔中を、くまなく這い回り、汗と、涙と、埃を舐め採っていった。 粘膜が、粘液と共に擦れ合う、いやらしい音と匂いが高まっていく。薫の陰唇は、薫自身の分泌でぬらぬらと光る男根に貫かれ、めくれ上がり、押し込まれ、その度に粘液を泡立たせる。すでに感情は麻痺し、下半身だけで反応する薫が、うねり、男を締め上げていく。 男が顎を反らせ、声を上げる。薫の中に、違う体温の体液が迸る気配。ドクンドクン・・・と執拗に続く脈動と共に、男は薫の「中」へ分身を送り込んだ・・・。 ゆっくりと男が離れていく。手早く自分の身なりを整え、長居は無用、とばかりに音もなく立ち去っていく。 残され、露わにされ、横たわったままの薫の股間から、泡だった白濁の雫が零れ落ち、床の埃に弾かれ玉になり、やがて崩れて、不定形な溜りとなって広がっていく・・・。 薫は、無意識のまま、唇を動かした。 「郵便局に・・・行かないと・・・。」
きっと暑さのせいだったんだ・・・。あの日は朝の準備に手間取って、社長に厭味を言われた。 仕事用の軽トラはエアコンがちっとも効かないし、いつもの販売機のお気に入りのコーヒーは売り切れていた。 そんなささいなことがきっと、俺の歯車の一コマを、微妙に狂わせた。噛み合わせの狂った回転運動はガリガリと音を立て、次々に連鎖し、予想もし得なかった出力軸へと俺を導いた・・・。 きっと、暑さのせいだったんだ・・・。 ------------------------------------------------------ あの日、あの場所の蒸し暑さが、私を狂わせたのです。 その場を支配するような、圧倒的な湿度。隠すことのできない、お互いの息づかい、体臭・・・。 わずかばかりの、無防備な布地に包まれただけの夏の肌が、表の私の意識を私から遠ざけ、裏の私が心の「芯」で望んでいるものを発露させた。 あの日、あの場所の蒸し暑さが、私を狂わせたのです。------------------------------------------------------ マリが住んでいたのは、都心から北へ電車で45分ほど、隣県の中核都市であるS市の外れにあるアパートだった。 マリは28歳、2年前に職場の同僚と、平凡な結婚をした。子供はまだいない。夫は平凡ゆえに、マリに専業主婦になることを望んだ。今までの仕事にも、それから将来の目標も、特段希望のなかったマリは、その提案を受け入れ、結婚と同時に仕事をやめ、今日に至っている。マリもまた、平凡な女だったのだ。 アパートの部屋は広くも狭くもない2DKで、二人だけの暮らしには十分広かったが、子供ができれば手狭になることは容易に知れた。もっとも夫一人の稼ぎでは、都心から離れたこのあたりで、この程度の広さの住まいが限界だった。だから意識的に、マリ近所の婦人科から、ピルを処方してもらっていた。マリたち夫婦の住戸は、1階の一番奥で、どこからともなく微かに漂ってくる下水の匂いと、無駄に昼間陽射しの入る風呂場が、マリには少し不満だった。瀟洒なサイディング貼りの建物は、しかし軽量鉄骨構造ゆえ、隣や上階の振動や物音が伝わってくる、それなりの建物でしかなく、周辺にはまだ農地が広がり、夏の夜にはたくさんの昆虫たちが、網戸に張り付くようなところだった。 だからマリには此処が「我が家」という感覚はなく、新婚当初の甘い一定期間を過ぎた後は、充足感のない、退屈な日々を過ごしていた。最近ではその退屈さにも慣れてしまい、ただ慣性に任せて、毎日を送っているような、そんな夏の日の出来事だった。 その日、マリは夫を送り出した後、いつものように洗濯機を回すと、窓を開け放ち、掃除機をかける。午前中だというのに、太陽は暴力的な熱線を投げかけ、眼前に広がる田んぼからは、夏の匂いが立ち昇ってくる。むせ返るようなその空気に押し戻されたマリは、ソファに横になってテレビのスイッチを入れた。 暦の上では立秋を過ぎたというのに、既に30度を超える暑さに、体のだるさを覚えながら、退屈なワイドショーの芸能レポートを聞いているうち、マリはつかの間、眠りに落ちていってしまった。 激しい渇きに目を覚ますと、すでに時計はお昼近くだった。全身に噴き出した汗が、肌を覆っている。部屋着専用にしてしまった、くたびれかけた薄い生地の花柄のワンピースは、汗に濡れて肌に張り付いていた。 マリはシャワーを浴びようと浴室に向かった。ドアを開けると、むっとした熱気が漂っている。真上に近い太陽は、しかし午前中たっぷり、この浴室に陽射しを差し入れ、温度を上げていたのだ。 マリは換気扇を回したまま、湯沸かし器のスイッチを入れて、とりあえず顔を洗おうと、脱衣場の洗面台の蛇口を捻った。 おかしかった。いつもなら30秒ほどでお湯が出てくるはずなのに、この日はいつまでたっても、やる気のないぬるい水が出続けるだけだった。ふと湯沸かし器のスイッチに目をやると、見慣れないランプが点滅している。故障だと理解するのに時間はかからなかった。すぐにでも汗を流したかったマリは、即刻キッチンにとって返し、電話台の下を探ってみる。雑多に投げ込まれたピザ屋のメニューや郵便物に混じって、「水まわり110番」と書かれたカードが見つかった。「お風呂やトイレ・台所、水まわりのことで困ったときは24時間対応します。」の文字とともに、フリーダイアルの数字が並ぶ。 マリは躊躇なくダイアルし、住所と用件を告げた。 ------------------------------------------------------ 水落工務店ではちょうど、健二が準備を終えて仕事に出ようとしているところだった。 この日は頼んでいたはずの資材が見当たらず、朝から仕事に出ることができなかった。結局のところ、健二の発注の仕方が悪く、朝一番の配達が昼前にずれ込んでしまったのが原因だった。地元の工業高校をやっとの思いでなんとか卒業し、知り合いの口利きで、どうにかこの工務店に雇ってもらって3年。仕事は一通り覚えたとはいえ、要領が悪く、ミスが多く、言われたことをこなすのがやっとの健二は、いつも社長を苛つかせた。この日も2時間近くを無駄に費やしたことで、社長からはグチグチと荷物が届くまで厭味を言われ続けた。おまけにこの日は、資材が届いたところで、あらかじめ決まっている仕事はなかったのだ。 エアコンの効かない軽トラックで、音の割れかけたテープをエンドレスでがなり立てながら、ゆっくりと市内を周回する。一番嫌な仕事が待っているはずだった。何しろエアコンが効かないのに、風が抜けていくような速度で走れないばかりか、全開にした窓からは、割れ鐘のようなテープの騒音が、容赦なく浴びせられるのだ。 だから、出かける直前に電話がなったとき、もうエンジンをかけて乗り込んでいた健二は、社長がその電話を終わるまで、出発するのを待っていた。目的の客があれば、少なくともそこまでは普通に走っていける。それだけでも大きな違いだった。 「おい、仕事だ。湯沸かし器の不調だとさ。」 社長が不機嫌そうに殴り書きのメモを投げつける。健二はそれを受け取り、地図で場所を確認すると、社長にわからないように小さく舌打ちをして車を出した。 国道に出る手前の小さなタバコ屋の店先で、健二はいつも車を止めた。ささやかな贅沢と言うほどのことでさえもないが、仕事に向かう健二は、いつも此処の自動販売機で、お気に入りの缶コーヒーを買うのだ。しかしこの日は、異様に暑かった気温のせいか、それとも出遅れてしまった出発のせいか、いつも健二が楽しみにしていた、無糖ブラックの缶コーヒーが売り切れていた。ボタンの下の赤い2文字を見ながら、健二はさっきよりはっきりと、大きく舌打ちをした。------------------------------------------------------ 「ごめんください。」およそやる気のない声とともに、健二は目指すアパートの呼び鈴を押した。 電話をした後、コードレスの受話器を持ったまま、しばらくソファで放心したようになっていたマリは、その声で我に返って玄関を開けた。 あまり清潔そうでない、作業服姿の青年が立っていた。ビニールレザーの軽トラのシートは、一切の汗を吸わず、健二の腋や背中に、大きな汗染みを作り出していた。もっとも清潔でない、という点では、マリもあまり変わりはなかった。昨夜から分泌した汗や体臭を、肌に纏ったまま、健二を迎え入れたのだから・・・。 「こっちです。お願いします。」 健二が玄関を入って、マリの後について風呂場に向かう。 「こちらです。」 風呂場の入り口で、マリがドアを開け、健二と入れ替わる。その瞬間、マリは健二の匂いを、健二はマリの匂いを、確かに感じた。 健二は浴槽の上の風呂場の窓を開け、身を乗り出すように半身を外に出した。風呂用の湯沸かし器は、窓のすぐ横についている。通常は外から点検・修理する構造だが、マリのアパートの敷地に張り巡らされたブロック塀と、湯沸かし器の隙間はほんの20センチくらいしかなく、おまけに夏草が生い茂っていた。 「この窓を使って、室内側から修理してもいいですか?」 聞かれても、そうするしかないのだろうから、マリは「はい」と返事をするしかなかった。 健二が持ち込んだ工具箱を浴槽の中に置き、留め金をはずして箱を開く。中から工具を選ぼうとしゃがみこむと、一段と湿度と熱気が高まったように感じて、健二の身体から新たな汗が噴き出した。 「暑いですよね、ちょっと待っていてください。」 マリは居間から団扇を持ってくると、浴槽にしゃがんで工具を選んでいる健二を扇いだ。上から扇ぐのは何か失礼な気がして、健二と同じ高さになるよう、洗い場にしゃがんで、団扇を動かした。 「すいません、どうせ汗だくになるんで、気を使わないでください。」 幾つかの工具を選り分けていた健二が、そう言いながら、顔をあげてマリを見た。 ズキン、、、とした感覚が、健二の脊椎を走った。 短めだったマリのワンピースは、しゃがんだことでさらにマリを露にしていた。着古された柔らかな生地は、尻の側で垂れ下がって、マリの股間の下半分を隠していなかった。健二の視線が固定される・・・。 今度はマリの脊椎に、同じ感覚が走った。 見られた・・・見られた・・・。咄嗟にマリは、今穿いている下着を頭の中で確認した。何の変哲もない、少しのレースとリボンをあしらった、白の木綿の下着・・・。 でも、あの明るい風呂場で、男の目を射たであろう、白・・・。 息苦しいほどの熱気、纏わり付くような湿気、お互いの身体から立ち昇る匂い・・・。 マリは少し目が眩み、バランスを崩した。片方の足が開いて、かろうじてタイルの床に踏ん張る。合わさった太腿に隠れて、下半分しか見えなかったそこが、一瞬露わになる。慌ててマリはワンピースを押し下げ、その隙間を覆い隠す。 実際には一瞬だったが、2人にとっては奇妙に長い沈黙が流れた。 気まずい一瞬を断ち切るように、健二は立ち上がり、仕事に取り掛かる。半身を窓の外に出し、器用に手を動かしながら、湯沸かし器のカバーを外していく。 健二の腕が、伸びたり戻ったり動くたびに、作業服の腋の汗染みが形を変えていく。窓の外へと身を伸ばすたびに、ズボンの股間の生地が張りつめ、男の膨らみの形を連想させた。マリはしゃがんだ姿勢のまま、その光景を痺れたように眺めていた。頭の中の回路がどこか、狭窄してしまったような、奇妙な痺れ。その痺れは脊椎を伝わり、下半身に降りてきて、「おんな」の別の「芯」に信号を発した。 マリの股間に、熱いものが溢れ出る気配。いきなり溢れるのではなく、マリ自身の奥深く、密やかに分泌され、貯留され、その後、マリの理性や自制心を一気に決壊させるように、マリを包んでいる布地の裏に、夥しく溢れ出た。 ゴクリ・・・と唾を飲み込んだマリ。自分の変化を気付かれたのではないかと男を見直す。 健二は作業に専念していた。相変わらず汗染みの形を移ろわせ、湯沸かし器と格闘していた。 気付いていない・・・。 『気付いてほしいの・・・?』 突然、痺れた頭に別の「芯」が問いかけた。マリは愕然と息を呑む。 『気付いてほしかったら・・・。』『もっと漏らさないとわからないよ・・・。』 体温が上がり、体臭が高まるような感じがした。思わず身を捩った太腿の付け根が、 クチュリ・・・ と音を立てた。 「奥さん、コレ。」「種火点火スイッチのコンデンサーがパンクしてます。」健二が呼びかけると、マリは我に帰ったように覚醒し、健二が指先でつまんでいる小さな部品を見た。とても小さな、アルミの筒のような部品だった。 指は・・・、油と煤汚れにまみれて、黒く薄汚れていた。部品だけ見ればいいのに、マリは指を見た。若い指、汚れた指、ささくれた指、無作法な指・・・。部品より遥かに長い時間、マリは指を見ていた。 「パーツあるんで、交換しますね。」再び健二の声で戻されるマリ。 「お願いしま・・・す。」マリの返事は渇ききった喉に張り付いて、うまく声にならなかった。『もっと引き止めて・・・。』『気付いてもらいなよ・・・。』 再び「芯」の指令が聞こえてきた。痺れた頭でマリは考える。 「それで、、、お幾らくらいになります?」 健二がこっちを見る。しゃがんだまま、今度は意図的にバランスを崩した。片手を浴槽の壁に突き、大きく膝が割れる。今度はすぐに隠さなかった・・・。 健二からは、さっき一瞬見えた、白い無防備な布地が、再び見えていた。今度は時間があった。目が離せなかった。白い生地の、二重となって包んでいるその部分が、一段と濃い色に染みているのがわかった。汗ではない、その生地の奥から湧き出るように、中心から外側へ向かって広がる染みだった。「あ、、あの、出張費も入れて6000円くらいかな・・・。」 少し震える声で健二は答えた。『伝わったよ・・・。』 マリの心の中で、「芯」がニヤリと笑うのがわかった。 健二は手早く作業に取り掛かった。まるで頭の中に広がりゆく邪念と、下半身に澱のように溜まっていくむず痒さを、振り切るように作業に専念した。 「時間、かかりますか?」「いえ、交換だけなんですぐです。」 簡単なやり取りが交わされる間に、たちまち作業は完了したようだった。 「作動するかどうかチェックしますね。」 健二がマリの脇をすり抜け脱衣場のスイッチに向かう。健二の体臭もまた、強まっているのをマリは感じた。カチカチカチ・・・ 小さな音が窓の外で聞こえた。健二が洗面台の蛇口をひねると、ボッ・・・と炎の燃え上がる音がして、湯沸かし器が仕事を始めたのが知れた。 「これでOK、あとはカバーを戻して完了です。」 「あ、ありがとうございます。なにか冷たいもの持ってきますね。」 マリは立ち上がってキッチンに行き、冷蔵庫を開けて麦茶をコップに注いだ。 そのとき、また「芯」が囁いた。 『終わったら、帰っちゃうよ・・・。』 マリは、何かに憑かれたようにゆっくりと、スカートの中に手を入れると、穿いていた下着を下ろし始めた。先程から溢れ続けていたものが、下着を引きおろすとき、膝の辺りまで糸を引いていた。 そのまま、拭きもせず、滑りで裏地の光った下着を洗濯カゴに放り込むと、マリは浴室へと戻った。健二は既に作業を終えて、工具を片付け始めていた。 「ちょっと一息入れてください。」 片付けの手を一旦止めて、健二はマリの差し出したコップを受け取った。身体が近付くとき、お互いがお互いの体臭を、はっきりと感じていた。 マリは浴槽の縁に置かれたドライバーを見ていた。ゴム製の握りは、ちょうど男性器を思わせる太さで、健二の指と同じように、油と煤汚れにまみれていた。 じっと見つめ、夢想した。その様子を、健二は観察している。健二の視線を確認して、マリは浴室のドア下の僅かな段差に腰を下ろす。健二の視線が下に降りてくる。ミニのワンピースは、ほとんど体育座りのようになった、マリの脚から腰元へと剥がれ落ちる。濡れて光った、「おんな」の「芯」が見えた。コップの麦茶を一気に飲み干すと、健二はゆっくりとドライバーを手に取った。マリは催眠術にかかったように、そのドライバーから視線を外せない。 何か言って・・・何か言って・・・ マリの願いは、その場に満ちた密度の濃い空気を通して、正確に健二に伝わった。健二はドライバーの軸をつかみ、ゴム製の握りのほうをマリに向けて差し出した。「しゃぶれ・・・」 短い命令だった。マリは待ち焦がれたように口を開く。溜まっていた唾液が唇の端から流れる。そこへ、健二が、捻じ込んできた。 ぐ、ふぅ・・・ ゴムと、油汚れと、男の体臭の味がした。滑り止めに刻まれたディンプルが、舌をざらざらといたぶった。それだけでマリは軽く昇りかけてしまい、浴室のタイルに雫を垂らしていた。 健二が近づいてくる。口にドライバーを捻じ込まれたまま、マリは脚を開かされる。さっき、あれほど凝視して、焦がれた指が、マリの花芯を弄ぼうとしていた。 見た目と裏腹に、最初は繊細な指だった。焦らすように、ぬめりの上を、僅かな圧力だけで滑っていく。もどかしさにマリが腰を突き出すと、それを予測していたかのようにスッとかわす。やがて、充血しきった淫核の頂点で円を描くように、ゆっくりと回りながら圧をかけてきた。 ・・・・・。 くぐもって声にならない声を上げながら、マリはたちまち昇り詰めてしまう。 「もういっちゃったのか・・・いやらしい。」 お仕置きだ、というように、今度は指を突き立ててくる健二。男の長い指は、一気に子宮口まで届き、それが2本、3本と増えて、激しい往復運動でマリを責め立てる。たまらず、ビチュビチュと品のない音を立て、周囲に分泌物が撒き散らされる。いやらしい匂いが浴室中を満たし、油汚れに濁った体液が、タイルの床を流れていく。ドライバーを咥えた口元は弛緩し、溢れ出る涎は顎から糸となって、タイルの流れに合流した。 ドライバーが抜き取られ、今度は健二の「そのもの」が差し出された。本能に支配されたマリにとって、この上なく官能的で魅力的な匂いを放ったそれを、大きく息を吸いながら、喉の奥へと受け入れていく。陰毛の中の、僅かな匂いも逃すまいと鼻を鳴らしながら、マリは獣となっていく。ぐうぅ・・・ぐうぅ・・・と、マリの喉が歓喜の声を絞り出す。健二はよりいっそう、大きさと硬度を増し、何の遠慮もなく、一気に絶頂へ向かうつもりらしかった。仁王立ちで、マリの髪を掴み、自分の腰に押さえ込み、喉の奥底へ届けとばかりに腰を振り立て、突き入れた。溢れるほどの圧倒的な肉感を迎え入れながら、マリは呼吸さえも忘れ、窮屈な口の中で舌を蠢かせ、喉を絞り、最後のご褒美を待ち望んだ。 そして、そのときがやってきた。マリの口の中で、それはひときわ大きくなったかと思うと、強い生命力を連想させる激しい脈動が始まった。同時に、今日のこの場の匂いを煮詰めたような、熱く、濃い健二の体液が、マリの喉の奥で弾けるのがわかった。 その瞬間、マリは触れてもいない「芯」に、二度目の絶頂を感じて痙攣した。 健二は終わらなかった。 マリの口の中で放出した後も、それは硬度を保ったまま、マリの口を犯し続けた。やがて頃合を見るように、それをマリの口から開放すると、今度はマリを立たせ、浴槽の壁に手を突かせて、尻を突き出せと命じた。 マリは躊躇なく応じ、真昼の明るい浴室で尻を突き出し、貫かれる期待に身を振るわせた。 例によって最初は焦らすように、ゆっくりゆっくり、それは進入してきた。先端から少しずつ・・・、我慢できずにマリが締めると、ツルリと逃げてしまう。そんなことを何度か繰り返し、絶えられなくなったマリは悲鳴に近い声をあげた。 「お願い!早く!」「早く?なに?」「早く・・・入れて・・・」「入れて?なにを?」「オチ○チ○、、、入れて・・・」「入れて?どこに?」「オ・・・オマ○コにぃぃぃ・・・」 やっと貫いてもらえた。一気に、串刺しにされるように。その瞬間、マリは顎を仰け反らせ、性懲りもなくまた絶頂に達する。 「いやらしい女だ・・・いやらしい女だ・・・」 健二の呪文のような声が、果てしない輪廻を産み出すように、愉悦の炎を燃え上がらせていく。止まらない、止まらない、もう暴走した快楽はどこまでも止まらない。マリは健二をしっかりと咥えこみ、自らをうねらせ、締め上げる。健二の腰の動きが激しくなる。耐えられず、床に崩れ、四つんばいのようになるマリ。また髪を掴まれた。引き上げられ、手綱のように操られ、激しく揺さぶられる。引きつった髪の毛の痛みも、硬いタイルに当たる膝の痛みも、全てがマリの「芯」から溢れる物質によって、この上ない快感へと昇華してしまう。 生きてきた中で、一度もない、今まで関係を持った男や、もちろん夫でも、一度もない、目も眩むような絶頂の予感がした。背後で健二が呻き、渾身の力でマリの髪を引き上げた。健二の脈動が始まる予感がわかった。その瞬間、マリの下半身に激しいうねりが襲ってきた。マリは叫びそうになる。開け放った窓に向かって、叫びかけたそのとき、健二の手が口をふさぐ。油と汗の匂いが鼻腔に広がり、マリは気が狂いそうに極まった。 「噛め」 健二の指がマリの口を犯す。その指を噛み千切らんばかりに歯を立てると、健二は獣そのものの咆哮を上げた。マリのうねりはいよいよ頂点に向かい、開いているのか閉じているのかももうわからない眼前は、真っ白な光が支配するだけだった。はらわたの全てを搾り出すような収縮の中で、マリは健二の脈動さえも、手に取るように感じていた・・・。
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「また来週ね。」 麻美はファーストフード店の前で同級生に手を振ると、薄っすらと雪化粧をしたレンガ張りの歩道を、滑らないように注意して体重移動しながら、バス停に向かって歩き出した。 期末試験が近づいた3月の初め、試験勉強のためにと部活も休部になっているのに、麻美は学校近くの駅前にあるバーガーショップで、日の落ちるまで友達と無益な話を続けてしまった。 別に麻美が話したいわけではなかった。ただ、友達に誘われると断れない性格だった。それがどんなに適当でいい加減な付き合い程度の友達でも、麻美は人に嫌われることを極端に怖れていたのだ。 麻美は幼いころから個性の強い娘だった。特に、絵には独特の才能を発揮し、その個性的で、しかし鋭いデッサン力と、独特の色彩感覚は、いつも人々の目を惹きつけた。だから、麻美が自分たちに無いものを持っていると、本能的に察した同級生たちは、ちょっとしたきっかけで麻美に虐めを仕掛けるようになった。そんなことの繰り返しが、麻美を極端に臆病にさせた。進学するたびに新たに出会う、さほど多くない友達(らしき人)に嫌われること、それを失うことは、麻美にとっては耐え難い心の負担だったのである。 バス停につくころには、さっきまで何を話していたのか、もうすっかり忘れてしまった麻美だった。歩道の暗がりの中に、ちらつき始めた蛍光灯が灯る停留所の行灯が、陰鬱な冬の空気を露わにさせるように立っている。待っているのは帰宅を急ぐサラリーマンとОL、買い物帰りの中年の主婦、特急列車の一部が止まる駅とはいえ、北陸の小さな街の駅前から郊外に向かうバス路線の客は、帰宅の時間帯でも、麻美を入れて10人に満たないようだった。 本数が少ない路線ゆえ、皆時間を合わせてバス停にやってくる。麻美が並んで程なく、時刻どおり、雪解けの跳ね汚れで下半分を泥色にした路線バスが、鈍い前照灯の光で闇を切り裂きながら、ロータリーを回り込んできた。 列の最後に並んでいた麻美がステップに上がると同時に、運転手はそれが当然のようにドアを閉め、何の合図もせずバスを発車させた。不意を突かれた麻美は少しよろめきながら、しかし何故か自分から「すいません」と謝って、運転手に通学定期を見せると後方に向かった。 帰りのバスに乗ったときは、最後列の座席と麻美は決めていた。一人掛けの席は疲れた身体に狭苦しく、かといって二人掛けの席は、他人と二人だけで座る可能性がある、という息苦しさに麻美は耐えられなかった。決して満員にならないこの路線では、最後列の席だけが、 ゆとりを持って、人との距離を保てる唯一の場所だった。 もっとも、最後列に座っても、麻美はいつもくつろげる訳ではなかった。空いている車内で、不自然に隣へ座ってくる男性の存在・・・。高校に進学するあたりで、麻美にもその「感じ」がなんとなくわかりはじめたのだが、麻美は何故か、屈折した性的嗜好の持ち主に、目をつけられやすい雰囲気を持っていたのだ。 幼いころ、地元の農道や、鎮守様の祠の陰で、何度も大人の男が、下半身を露出させているのを目撃した。しばしば目撃するので、何も知らなかった麻美は、男は普通にそういうことをするものだと思っていたときがあったくらいである。やがてそうした男たちは、麻美が反応しないとさらに近寄り、より見せつけるようにしたり、場合によっては麻美の視線を受けながら、白濁した粘液を吐き出す者さえいた。 思春期を迎えるころには、そうしたあからさまな露出は減ったものの、今度は痴漢行為に悩まされるようになった。チェーンの大型古書店で、すれ違いざまに尻に触れるオタクっぽい若者。人もまばらな映画館で、何故か隣に座り、太腿に手を置いてくる初老の男。麻美は中学に入ったころから、自分の服は自分で選ぶようになっていたが、その少しゴシックがかったロリータっぽい趣味が、そういう輩を吸い寄せるのかと思った。 しかし、そのような行為は、学校の制服を着ているときにも少なからず起こった。だから麻美はもう半分はあきらめるようになっていた。自分のアイデンティティーを曲げてまで服装を変えたところで、不埒な行為が皆無になる訳でもないのなら、自分のスタイルを貫こうと。幸い、麻美に狙いをつけてくるのは、皆臆病な心の持ち主ばかりであったので、手を払ったり、視線で一撃牽制すれば、大事に至るようなこともなかったのである。 バスは駅近くの新興住宅地を過ぎ、車内の乗客も3人ほどになってしまった。幸い、今夜最後列に座っていたのは麻美だけで、だから窓に頭をもたれるようにして身体は少し横に流し、麻美はリラックスして楽な姿勢をとることができた。窓の外、空を見上げる。学校を出るころには少し降っていた雪は、すっかり止んだようだが、まだ雪雲が残っているのか、空は漆黒にならず、煙った紫がかった墨を流したような色をしていた。そんな空をぼんやりと眺めながら、暖房の効いた車内で、冬用タイヤのザラついた乗り心地に身を任せているうち、麻美はゆっくりと眠りに落ちていった。 シュー、というドアの開く音と、そこから流れ込んできた冷気で麻美が目を覚ましたのは、麻美が下車する終点の一つ手前、麻美の町(といっても町とは名ばかりの集落だが)の中心部にある、農協ストアーの前の停留所だった。残っていた買い物帰りらしき主婦もここで降りてしまい、車内には麻美一人だけとなった。 少し嫌な予感がした。麻美は眠ってしまうと、身体を丸めて縮こまってしまう癖があった。ちょうど齧歯目のリスやヤマネが冬眠するような、あの姿勢である。この夜も、そんな体勢で麻美はうたた寝をしていた。 以前、そんな体勢のまま、最後列の端に一人だけ座っていたとき、バスの運転手に照明を落とされ、町外れの駐泊所と呼ばれる車庫に、そのまま運ばれてしまったことがあったのだ。それも一度ならず、二度、三度と・・・。 大体いつもそうなのだが、この農協ストアー前で、この町の客の殆どが降りてしまう。麻美の家に近い町外れの終点は、件の駐泊所に向かう「ついで」のような所で、実際客のいなくなってしまったバスは、照明を落として回送扱いになっていた。 途中で気づいて声をかければもちろん、再度照明を入れて客扱いをしてくれるが、部活帰りなどで熟睡しているときには、そのまま気づかれずに入庫されてしまい、最後の最後、車内を点検した運転手に発見され、大層驚かれることとなるのである。 今夜は幸い手前で目が覚めた。だから麻美はわざと自分の存在を示すように、ちょっとだけ声を出しながら、大きく伸びをした。ルームミラーの向こうで、運転手の視線がチラリと動くのが感じられる。照明は消えなかった。 「よかった・・・。」 安堵して麻美はもう一度、あとわずかな時間を惜しむように目を閉じた。 麻美は思いのほか熟睡してしまっていたらしい。眠って、目を閉じている瞼の裏が、急に一段暗くなった気配に、麻美は目を覚ました。目を開けても、目の前は闇のままだった。半覚醒状態の麻美には、まだ状況が呑み込めない。そのとき、鈍くドリュドリュと音を立てていたディーゼルエンジンが突然停止した。キーーーーン、という耳鳴りのような静けさが、恐ろしいほどの闇に共鳴し、麻美は一気に覚醒した。車庫まで連れてこられている・・・。 さっき、運転手は私を確認したはずなのに・・・。本能的に身の危険を感じた麻美は、寝起きのままの体を丸めた姿勢を、より小さく縮こまらせて息をひそめた。前方から、気配が近づいてきた。何か、邪念を秘めた体温が、着古した制服の匂いと共に近付いてくる。「す・・・すいません。」またも麻美は、なぜか謝罪の言葉を発してしまう。「人に嫌われたくない」という麻美の強迫観念が、追い詰められたとき、その言葉を口にさせてしまうのだ。急に目も眩むような閃光が、麻美の顔に照射される。運転手が手に持ったマグライトを点灯したのだ。麻美からは相手の顔は見えなかった。 そこまでだった。その後、麻美は恐怖に支配され、硬く閉じてしまった瞳を、開くことはなかったのである。 閉じた瞼の裏で、赤黒いサーモグラフィーの影のように、麻美の身体を光束が這い回るのがわかる。執拗に照らしたのは、高校生らしく短く畳んだスカートから伸びる、滑らかで美しい下肢だった。 コトリ、、、と、ライトを置く音が響いた。爪先、短靴の先に、手が添えられるのがわかった。そこから麻美をめらめらと焼き尽くすように、鳥肌が上っていくのを感じる。靴が脱がされ、紺色のハイソックスに手がかかる。運転用の手袋をしているのか、素肌に触れた指先には、薄い布の感触があった。ゆっくりとソックスが脱がされ、麻美の足先に吐息がかかる。静かだが、興奮を押さえ込んでいる感じの息遣い。やがて麻美の足の指に、ナメクジがゆっくりと這うような感触。一本一本を確かめるように、夥しい体液を塗れさせながら這っていく。やがて何本かをまとめるように口に含み、麻美の一日の汚れを味わうかのように吸い上げ、飲み込む。その後は、麻美の予想通りだった。感触は足の甲を這い上がり、踝をくるくると回って脹脛へ、膝の表と裏を丁寧に確かめると、伸びやかな太腿へ・・・。この頃にはもうすでに、ナメクジの感触だけではなく、頬擦りをする髭剃り跡のざらつきや、麻美の肌の肌理の奥まで逃さず嗅ごうとする鼻息までもが、はっきりと感じられていた。 大きな力が麻美に働いた。詰めれば5人が掛けられる後部座席に、麻美は頭を窓のほうにして、横臥させられた。そのまま、両方の脚が男によって担ぎ上げられる。股間に近づいてくる荒い吐息。麻美の全身の中で、一番柔らかな内腿の肌を、男のイブニングシャドウが荒らしていく。 下着の核心部分に、男の鼻先が埋まるのがわかった。 嗅いでいる、嗅いでいる、 新陳代謝の一番盛んな、高校生の麻美の、一日分を嗅いでいる。 今度は口が押し当てられる感触。 舐めている、吸っている、 さっきあれだけ麻美の下肢に唾液を塗りこんだのに、更に夥しい量の唾液をそこに染み込ませ、舌でこね回し、麻美の分泌物と混ぜ合わせたそれを、再び吸い取って味わっている。 下着の脇に指がかかった。今度はもう、手袋は外されているようだった。少しささくれた、不器用そうな指が、下着のその部分を剥がすように浮かせ、片側へと寄せる。濡れた粘膜が、外気にさらされる冷感。 すぐに・・・、 熱い舌が・・・、 静寂の車内に、犬が水を飲んでいるときのような、ピチャピチャという音と、男の荒い息遣い、麻美の押し殺した吐息・・・。 男がカチャカチャと、下半身でベルトのバックルを外す。位置を変え、麻美の上に逆向きで覆いかぶさるように、座席の上の麻美に跨って、再び股間に舌を差し入れる。 麻美のちょうど顔の上には、いま男が衣服から開放し、半分ほどの硬度を保って、先端に露を滴らせた肉棒が、麻美の唇をなぞるように狙っている。目を閉じてはいても、状況は理解できている麻美は、固く口を閉じてそれを拒んでは見たものの、男から滴るものはとどまることなく、麻美の唇を汚しながら、頬に垂れていく。 男の舌の動きが一段と早く、複雑になっていく。舌を助けるように、指が麻美の内側をまさぐりだす。固く口を閉じ、鼻だけで息をしていた麻美の呼吸が、次第に激しくなっていく。男は自分の陰部を、麻美の顔に押し付けるように、腰を蠢かしていく。麻美は、自分の意思と裏腹に高まっていく呼吸と、押し付けられた男の「部分」の匂いに耐え切れず、とうとう口を開いてしまう。 その瞬間を逃さず、「それ」は口の中に入ってきた。麻美は、「それ」に対して、歯を立てたり、顔を背けて排除することをしなかった。受け入れたほうが、「楽」だったのだ。それに、、、このまま進めば、たぶん犯されはしない。抵抗し、苦しみ、心理的にも徹底的な陵辱に終わるより、どこかでスイッチを切って、長れに任せ、終わりが来るのをすすんで受け入れるほうが楽なときがある。それが長く虐めを受けてきた麻美が得た、一つの緊急避難的法則だったのである。 舌と、指のリズムに合わせるように、男は腰を振って、麻美の喉の奥に「それ」を突き入れる。一瞬むせそうになり、喉を締まらせる麻美。苛つくように、腰の突き出しを強める男・・・。 「すいません、すいません・・・」 麻美の心の中で、なぜかその言葉が繰り返される。むせないように、むしろ喉を開いて、麻美は「それ」を深く受け入れた。たちまち麻美の口内で「それ」は硬度を増し、怖さや悔しさよりも、その苦しさで麻美は涙を流していた。 麻美の股間をいたぶっていた舌と指が疎かになり、男の腰の動きが早くなる。ギシギシと、シートのスプリングが音を立て始め、男は小さく呻くと、背中を反らせた。 麻美の、喉の奥で、熱く、ねっとりとした液体が爆発する。口を塞がれ、かろうじて息をしていた麻美の鼻腔に、その液体の強い匂いが逆流する。 それから逃れたくて、麻美は一気に、男を飲み下した・・・。
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―ああ、今日もなんて暑いんだろう―いつもの時間、いつもの満員電車。何の変哲も無い一日の始まり。蒸し暑い満員電車の中は普通のOLにとっては苦痛以外の何者でも無いはずです。タバコ臭い背広と安っぽい香水の匂い…そしてその匂いから逃げることも出来ないほどに詰め込まれた人、人、人。しかし、法子はある期待を抱いて毎朝そんな満員電車に乗っていました。法子はいつも体の線がはっきりとわかる服装で電車に乗ります。今日は白いブラウスと短い黒のタイトスカート。ブラウスの襟元は大きく開けられ、白い胸元を不必要な位に露出させています。ブラの線がくっきりと見える薄手のブラウス。そしてミニスカートから伸びる、男を挑発するような生脚。一見地味でも露出が多い格好は痴漢の絶好の標的であることを法子は知っていました。―あ、課長さんだ―法子は1mほど離れた所にいる会社の上司を見つけました。―課長さん、この路線だったかしら―50歳位の、脂ぎった額に薄くなった髪を垂らし、醜く出っ張った腹を突き出して上司の課長は同じ電車に乗っていました。法子の視線を感じたのでしょうか、課長が不意にこちらを向き、目が合いました。法子が目礼した、その時です。生脚の太ももに温かい男の手の感触…。―あ、あの人だ…―法子はこの男にはすでに何度か触られていました。―やだ、今日は課長さんがいるのに―男の手は法子の太ももからお尻を後ろからさわっと撫でました。その男の独特の触り方は法子の体に一瞬で鳥肌を立たせます。―あ、あたし触られちゃってる、こんな人混みの中で感じちゃってる―じゅん…法子はそれだけで熱く溢れ、パンティに染みができるほど濡れてしまいます。男の手はスカートを捲くり、パンティの上から法子のお尻を柔らかく撫で回しました。そしてパンティ越しに愛液が溢れる割れ目を指でなぞります。法子は男の指をに意識を集中させました。―もっと、ああ…もっと触って。あたしを弄って…―この男に何度も触られている法子は、この男はこれ以上の事はして来ないと信じ込んでいました。いつもここで終わり…のはずでした男の手がお尻からパンティの中に…。―何?え?今までと違う。あ、この男…手に何か持ってる―冷たく硬い異物がヌルヌルと割れ目を擦りました。法子は不安と快感に体を硬くします。―あぁ、何?それ。あ、入れないで、イヤ、やめて…―男は手に持った異物を法子の割れ目にゆっくりと押し当てました。―イヤぁ、だめ、ああ、入っちゃう…―すでに恥ずかしいほどに濡れた法子の割れ目はそれをヌルリと飲み込みました。次の瞬間、法子は電車の騒音に混じってかすかに低いモーター音が聞こえたような気がしました。―いやぁあ!!―法子に深々と挿されたローターが膣の奥で小刻みに振動しています。―あっ、ああっ、こんなのって…あぁ―声を出すことが出来ない法子は歯を食いしばって快感に耐えます。―あ、課長さんが…お願い、見ないで―男の手が割れ目に沿って前へと移動しました。そして2本の指で軽く法子のクリトリスをつまみ、揉みしだきます」「…ぅっ」法子は小さく声を漏らし、少し前かがみになってしまいました。右隣のサラリーマンが法子の顔をのぞき込みます。―いや、見ないで…ああっ―法子はクリトリスへの刺激に無意識に腰をくねらせてしまいます。無論、まわりの男たちは法子の様子にすでに気づいていました。そして法子のいやらしい反応は、男たちの欲望に火をつけてしまいました。…1本、2本、3本…法子の体に何人もの男の手が伸び、胸を、お尻を、太ももを、そして割れ目を這い回ります。ローターの振動と男たちの冷たい乱暴な愛撫は法子を容赦なく絶頂へと導きました。法子の手は固くつり革を握りしめ、腰が大きくガクガクと動いてしまいます。「あうぅっ、くぅっ」法子は絶頂の快感に無意識に呻きました。間もなく法子が降りる駅ですその駅でこの電車に乗っている人の半分ほどが降りるはずでした。男はローターのコントローラー部分を法子のパンティに挟め、手を引きました。スイッチが入ったままのローターは、なおも法子を責め続けます。電車が止まり、人の群れがどっとホームへと流れました。周りにいた男たちもそ知らぬ顔でホームへ降りていきます。法子は再び快感の渦に押しつぶされそうになりながらトイレに向かいます。―トイレで取らなきゃ、あぁ、また…いっちゃう―「大丈夫かい?顔色が悪いよ」声をかけたのは一緒に電車に乗っていた課長でした。「あ、いえ…何でもありません」膣にローターを挿したまま、礼子はトイレに向かいます。「僕が付き添ってあげるよ」課長の顔にはゲスな笑顔が張り付いていました。―課長さん、やっぱりずっと見ていたんだわ―トイレに向かう途中、法子は2度目の絶頂を迎えました。「あはぁ、うっ…くぅ」壁に片手を付いて体を震わせる法子。通りすがりの何人かが振り返って法子の顔を見ます。「大丈夫かい?何か変な音がするけど」ニヤニヤと笑いながら肩を抱こうとする課長を押しのけ、法子はやっとの思いでトイレに入りました。トイレから出た途端に課長は法子に話しかけました。「僕もね、君の体を触っていたんだよ。君ってあんなにいやらしい子だったんだね」「…失礼します」「いいのかい?そんなにつっけどんな態度で」法子の胸に絶望感が渦巻きます。「黙っていてあげるからね、だから、だから一回だけ僕の言うことを聞いた方がいいよ」―ああ、よりによってこんな男に…―しかしこのご時勢、30歳手前のOLの法子は、この恵まれた職場を失うわけにはいきませんでした。法子はこの醜い、小ずるい男に従うしかありません。「…わかりました、課長」「じゃあ今日の仕事が終わったらデェトしようね、うふふ、楽しみにしてるよ」課長はそう言い残し、体を揺すりながら会社の方角へと歩いていきました。法子にとって忌まわしい、長い長い一日の始まりでした。
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